映画「ストーリー・オブ・マイライフ」

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これは素敵な映画だった。

主演のシアーシャ・ローナンは以前に記事にした「レディ・バード」でもとても良くて

https://sinsinprison.hatenablog.com/entry/2018/08/08/131415

本作でも堂々たる主役ぶり(^^♪

ご存知、オルコット女史の原作「若草物語」を非常に丁寧に作られていて、135分ながら全く緩みがない。

若草物語」の原作は、「続若草物語」「第三若草物語」「第四若草物語」の四部作とあるらしいが本作は「第三」までを描いていると思われる(原作を読んでいないのですみません)が、計算しつくされた映像は美しく、画面全体の色調の変化によって過去と現在を描き分ける手法が実に見事。

監督も「レディ・バード」と同じグレタ・ガーウィグ。主人公ジョーの葛藤や姉妹の微妙な感情のゆらぎの描き方は女性監督ならではなのかもしれない。

 

若草物語」は何度も映画化されていて、1949年版が最も有名かもしれない。

当時17歳だったエリザベス・テーラーの最後の少女役らしいが(*´з`)。

若草物語 (1949年の映画) - Wikipedia

たまたま少し前にNHKBSで放送されたのを録画していたので、見比べることが出来たのだけれど、こちらはこちらでセット感や書き割り感が満載ながらまるで原作当時のドキュメンタリのような雰囲気が漂う。

監督は「名匠」マーヴィン・ルロイだ。

もうひとつ1933年キャサリン・ヘプバーン版もあるんで機会があれば観てみよう。

こちらの監督は巨匠ジョージ・キューカー

 

若草物語」の映画化には相当なハードルを意識せざるをえないとは思うのだが、シアーシャ・ローナンという女優を得て「ストーリー・オブ・マイライフ」はしなやかで強いジョーを実存化させることに成功したのだと思う。

こうなると1994年版のウイノア・ライダーのジョーも確認しなきゃ(^^;)。