ついに来ました
多くの方がそうだろうと思うのですが1961年のロバート・ワイズ版の「ウエスト・サイド・ストーリー」のイメージがどう壊されるのかという一抹の不安や期待を抱いて観に行きました。
あまりにも有名な映画のリメイクですのであらすじは割愛。
結論から言うと 素晴らしかった!
どう素晴らしかったかほんの一部を。
リメイク作品ということを考えず新作の1本として観たとして、その計算しつくされたカットと構図とカメラワーク、時代を感じさせながらスタイリッシュな色彩、無駄のない脚本、俳優陣の優れた歌唱とダンス。バーンスタインの名曲の数々はそのままに、演奏はもちろんニューヨークフィル。指揮はベネズエラ出身のドゥダメルという最強布陣。
そしてリメイク作品と意識して観たとして、オリジナル版に対するリスペクト、オマージュに溢れていることに感動します。
トニーとマリアが出会うダンスパーティのシーンでは、60年の歳月を経て二人が再会したのだなあと感じて思わずこみ上げるものがありました。
30歳でオリジナル版のアニタを演じアカデミー助演女優賞を得たたリタ・モレノは90歳となって「ドックの店」の女主人ヴァレンティナ役として重要な役回りをします。(ここはオリジナル版とは異なるか)そのヴァレンティナが「Somewhere」を歌うシーンで警察の取り調べから出てくる新アニタとオーバーラップするのも何だかジーンとします。
あ。いろいろネタバレ的なことを書いてしまった・・・
しかし私が最もジーンときたのはエンドロールの途中で出てきた「For Dad」という言葉。全くの想像に過ぎませんが、オリジナル版が大好きだった父親の思い出がスピルバーグの中に強くあったのかなあとか思うと泣けてきました。
オリジナル版を観ていない方でもきっと大丈夫。観た方もたぶん大丈夫。
不安と期待をもって映画館に行きましょう。