フィリピン・マドリガル・シンガーズの夜

長崎公演(7月21日/ベネックス長崎ブリックホール)に行ってきました。

フィリピン・マドリガル・シンガーズ - 福岡市民ホール

 

普段あまり合唱は聴かれてない方も多いようにお見受けしました(^-^;がほぼ満席に。

www.min-on.or.jp

視力検査の時の下が空いてる∩の形にみっしりと並べられた椅子に団員が着席。

女性は華やかなドレス、男性はオシャレな白のジャケット。指揮者のカルピオさんも最前席に座り、アイコンタクトみたいに曲が始まります。

こんな感じ。

 

1曲目の「聖フランシスコの平和の祈り」(曲/A.ポート 編/R.デルガド)を聴いて、〝このレベルをこのあと15、6曲聴くことに耐えられるのだろうか”と不安になるほどの見事さ。

交代で日本語でのアイサツを交え、全員で歌ったり6人×2グループで歌ったり(歌おう、喜びと共に)、カルテット×2だったり(アラスの市場で)、胡坐をかいて民族楽器と思われる30センチほどの竹のような筒で床を叩くパーカッションや鈴が鳴り(アリタップタップ(ホタル))だったり、実にバラエティに富んでいます。中でも詩人タゴールの格言や旧約聖書の言葉を引用して、まさしく「めくるめく」ごとく流れる4分ほどの「テンプス(時)」(曲/E.パラルアン)は聴きごたえ十分。

入れ代り立ち代わり立ち上がるソリストは男声も女声も全員がとてつもなく上手い!

合唱は音量レベルが完全に安定していてまさにお手本のような精緻さでソロを支える。

 

1部の最後はポピュラー音楽と題し、日本語でギター伴奏による「夏の思い出」(中田喜直)、「ライオン・キング」から「サークル・オブ・ライフ」(圧巻のテナーソロ、動物たちの鳴き声)、「モアナと伝説の海」から「どこまでも」(女声9人でポリネシアの雰囲気抜群)、クイーンの「Somebody to Love」(フレディ顔負けの超ハイトーンテナー!)と続きます。

 

「夏の思い出」のとき座席真後ろからメロディのようなそうじゃないような、かすかな女性の声が・・・。お願いですから一緒に歌わないで~(*_*;

 

第2部はフィリピンの歌2曲と世界の音楽。

「マリア・クララの歌」はギター伴奏でソプラノソロ。「祖国のためなら死もそよ風になる」という無上の祖国愛を歌いあげます。ミュージカルメドレー「ノリ・メ・タンヘレ」は全員による圧巻のフル合唱。

基本的にフルのときは前述のとおり丸~く全員が着座したままなのですが、そこから立ち上がる声の塊がステージの上空でビシーっと響きわたり、身震いするほどの衝撃を感じます。僕は前から9列目だったのですが、2階席ではどのように聴こえたのかちょっと気になります。

さて、世界の音楽では「花は咲く」(菅野よう子)から。ピアニッシモのカルテットから始まり徐々に人数が増えて壮大なクレッシェンド。

男声全員によるメキシコの「ラ・クカラーチャ」は歌い、踊り、はっちゃけたステージに大爆笑。

黒人霊歌「最後の審判の兆し Signs of the Judgment」はM.バトラーによる相当に現代的な編曲で、これもまた能力全開のフル演奏!

松下耕さんの「牛深ハイヤ節」。圧倒的なスピード感とエネルギーを以って、この難曲をいとも平然と(^-^;。

最後はフィリピンの作曲家ライアン・カヤブヤブによる「パライソ」。美しい旋律がバリトンのソロからアルトソロに引継がれ、楽園だったはずのフィリピンが現代ではどう変わってしまったのかと問いかける、感動的な1曲。コラールのように交差する「Paraiso,Paraiso,Paraiso」のフレーズに思わず涙腺がゆるみます。

 

盛大な拍手ののち、アンコールの1曲はテナーのソロで、たぶん「ココナッツ売り」の歌。愛嬌たっぷりの踊り付きでこれまた大爆笑(^^♪

サービスの2曲目は・・・復興ソングでもある「上を向いて歩こう」でした。

 

最後まで耐えきりました。耳が幸せになりました。

こんなに最上質の合唱は本当に久しぶりに経験した気がします。

全員がソロをとれる圧倒的な力量を持ち、それでいてハーモニーのバランスを決して崩すことなく、踊りながらでも全く音程がぶれることなく、一瞬の隙もない完璧なステージングにチケット代倍払ってでもいいなと思いました(でも最初から14,000円!と言われたら二の足を踏んだかもしれん)。料金後払い制なら払ってもいいな(ホントか~?)。

 

指揮者が中央に立つわけではなく、初めて聴く曲も多く、ふだんクラシックに来ないお客さんも多かったのか、まだ曲が終わってないにもかかわらずフライング拍手が何度も。早く感動を伝えたい気持はわからんでもないですが、余韻ってもんがあるでしょうよ。

と、ちょっとだけイラっとしながらも上を向いて帰った幸せな夜でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

合唱関係の映画

4月に記事にした「ザ・コラール 希望を紡ぐ歌」

eiga.com

7月17日~30日、長崎セントラル劇場にやってきます。

ヴォルデモートだったり教皇選挙取締だったりのレイフ・ファインズが合唱指揮者に。

戦時下のヨーロッパのお話なのでハッピーな結末では終わらないような気がしますが楽しみにしたいと思います。

 

もうひとつ、秋にロードショー予定になっている「キリコのタクト~YELL」。

eiga.com

鈴木京香さんが高校合唱団を指導しコンクールで優秀な成績に導いた「伝説の音楽教師」キリコ役だそうです。

「なぜ〝伝説の音楽教師は”姿を消したのか―その素顔と真実に迫る」といういささかミステリー的な内容のようですが、いきものがたりの「YELL」が重要な鍵?

長崎を舞台にした2015年の映画「くちびるに歌を」はアンジェラ・アキさんの「手紙~十五の君へ~」をモチーフとして作られました。クライマックスの合唱コンクールは今は無き長崎市公会堂ロケで、合唱に関わる教師と生徒たちの胸アツ物語でした。

10月2日全国ロードショーとなってますが長崎ではどうなりますやら(;'∀')

濱田屋さんの胡麻豆腐

先日、高野山に行ってきました。

広い広い。

弘法大師空海が816年に開かれて以来1200年以上の歴史の重み、深みに感じ入りました。

詳しくガイドしていただいた方が言っておられましたが、「なぜそんなことするの?」と思われることが今も引き継がれていているのが貴い。

幸いクマには出くわさなかった(出没するらしいです)けど、ジャニーさん墓参りの御婦人方集団とは遭遇しました。

 

車で案内していただいた和歌山のN先生の強烈な推しで「濱田屋」さんの胡麻豆腐をご馳走になりました。

胡麻豆腐 濱田屋 - 高野山/豆腐料理 | 食べログ お店の中でいただけます。きめ細かくしっとりとして、えも言えぬ弾力ある食感で、胡麻の風味がふ~んわりと広がります。たしかにN先生の推しもわかります。

 

これは他ではなかなか味わえないと思い、自宅に発送を依頼することにしましたが、保存料などを一切使ってないので賞味期限は到着日の翌日までというタイトさ。

わさび醤油でぺろりと美味しくいただきました(^^♪

 

ブルームーン

eiga.com

 

あ~哀しいなあ。

1943年11月22日に48歳で早逝したアメリカの作詞家ロレンツ・ハート。

映画はロレンツが路地で発作を起こし行き倒れとなるシーンから始まり、その後は

その8か月前の3月31日の夜に戻る。ロジャース(作曲)&ハマースタイン(作詞)によるミュージカル「オクラホマ!」が初演され大喝采を受けた夜だ。

その打ち上げパーティ会場のレストランバーで繰り広げられる1時間40分の物語だから

「真昼の決闘」のように上映時間がまんま経過時間と思われる構成。

ロジャース&ハマースタインはご存じ、「南太平洋」「王様と私」「サウンド・オブ・ミュージック」などの名作ミュージカルを生み出した二人である。

ロジャースの元相棒として、その大成功を祝いつつ同時に呪うロレンツ・ハートの最晩年の一夜をイーサン・ホークがみごとに再現して見せる。


イーサン・ホークは身長179センチ、ロレンツは150センチほどだったようだから30センチ小さく見せないといけない。

その変貌ぶりもだが、上映時間中のほとんどを一人で喋り倒すのが凄い。

ロレンツの文学的知識は驚くほど多岐に及ぶが、シニカルで都会的なセンスは「オクラホマ!」を受け入れるはずもない。

アルコール中毒であり、性的な「ゆがみ」も垣間見えるが彼のディーバとも言える20歳の美しきエリザベスへの想いはいじらしくて仕方ない。

ブルームーン Blue Moon Xエリザベス役のマーガレット・クアリー

 

イーサン・ホークはこの映画でアカデミー主演男優賞にノミネートされたが受賞はならなかった。僕は「罪人たち」をまだ観れていないので何とも言えないけど、とても「惜しい」結果のように思える。

 


www.youtube.com

 

タイトルにもなっている「ブルー・ムーン」は1934年のロジャース&ハートによるジャズスタンダード曲で、レストランバーでさりげなくオシャレに流れるのが哀しい。

(映画の中ではこの大ヒット曲さえロレンツはつまらん詞だと自虐するけれど)

ジュリー・ロンドンが歌う「ブルー・ムーン」


www.youtube.com

 

長崎セントラル劇場で6月4日まで!

 

6月7日 合唱祭

長崎混声合唱団 (@nagasaki_konsei) • Instagram photos and videos

6月7日(日)10時より長崎市民会館文化ホールで開催。

年に一度の合唱の祭典、小学生からシニアまで全43プログラムです。

一般1,000円 高校生以下500円 

ご来場をお待ち申し上げます(^^♪

 

オールナイトニッポンとサイモン&ガーファンクルと

昔話。

中学生の頃からオールナイトニッポンを聴いていました。

パーソナリティだったのは糸居さん、カメさん、てっちゃん、ヒデさん、あんこうさん、あまいさんだったかな。

その後しばらくの間、亀渕昭信さんの「ビバカメショー」となって、その後タレントさんがパーソナリティを努めるようになり(このあたりはwiki「オールナイトニッポン」が詳しいです)。

当時我が家にステレオは無いくせになぜかオープンテープデッキがありまして。

その59 ステレオ・テープデッキ (7)こんな感じだったけどこんなに上等ではなかったかも。

 

今みたいにSpotifyやらダウンロードやらBluetoothやら影も形もない時代、ラジオのスピーカーにマイクを近づけてラジオ番組を録音したりしてたわけですよ。涙ぐましい。

で、ビバカメショーでカメさんがサイモン&ガーファンクルの特集をやられました。

それは、S&Gの曲を邦訳を声優の鈴木弘子さん(だったと思う)がしっかりと朗読した後に曲がかかるという構成で進むのです。

たぶん2時間、マイクをラジオの前に据えたまま、CMを避けてデッキの重いスイッチを二つ同時にガチャっと押して録音するわけですよ。

 

聴きました。何度も何度も繰り返し。テープが擦り切れるほどに。

 

時よ、時よ、時よ、

ぼくがどんなに変わったか見てごらん

 

「冬の散歩道」の冒頭の歌詞を読む鈴木さんの声は今でも忘れない。

 

「モーリス持てばスーパースターも夢じゃない」というCMを信じて買ったモーリスのフォークギター。夢だった。

そして、もちろん「ビタースイート・サンバ」を聴くと心は半世紀以上前に舞い戻るのです。


www.youtube.com

ビバ~、ヤング!パヤパヤ。