電話の呼び出し音と呼び出し音の間の静寂の長さは、呼び出し音の長さよりも長い、ということを聞いたことがある。
しかしながら、呼び出し音(昔は「じりりりりりーん」と鳴ってたよね)のけたたましさから来る「電話が鳴った」感が強いので、その間のインタバルは意識から排除されている。「鳴っている」時間より「黙ってる」時間の方が長いのにもかかわらず。
歌っているときに時々思うのは、「静寂」の存在を意識させる「音」の質のこと。
静寂の中から音が生まれ、音が消えると静寂が生まれる。
静寂も含めて音楽は成り立っているのならば、質のいい静寂を生み出したい、と。