TBSの日曜9時ドラマではなく。(楽しみに見ていますが)
小澤征爾さん。
日本の宝がまたひとつ失われてしまいました。
直接お会いできたのは29年前の1995年6月の長崎・浦上天主堂でのマーラー「復活」コンサートでした。
小澤征爾指揮、オケは新日本フィル+ボストン響+シカゴ響メンバー、ソプラノソロはキャスリーン・バトル、メゾソプラノソロはフローレンス・クイーヴァー、合唱は東京オペラシンガーズ+成城合唱団+長崎「復活」合唱団。
まさに夢のような二日間でした。
6月13日、14日の二回公演で、小澤さんはどちらのリハーサルも通しでされましたので計4回「復活」を体験できたのでした。
その模様はNHK-BSでも放送されました。
オーディションで運よく合唱団に潜り込むことができて、事前練習には故関屋晋先生も来られ、貴重なご指導をいただきました。
4回の「復活」、片時もマエストロから目を離すことは出来ませんでした。
自分の合唱活動の中で最大最上の体験だったことは間違いありません。
素晴らしい日本人指揮者は他にもおられますが、演奏者と聴衆すべてを惹きこむ小澤さんは唯一無二、と思います。
あの二日間に(おこがましいけど)共演できたことは幸運以外の何物でもなく、一生の宝です。
さよなら、小澤さん。お疲れさまでした。ありがとうございました。
余談。
演奏会後の打ち上げでキャスリーン・バトルとフローレンス・クイーヴァーが1曲ずつアカペラを披露したとき、「いやあ、キャシーがこんな場所で歌うのを初めて見たよ~」と小澤さんが驚いていました。キャシーも可愛らしかった(^^♪し、クイーヴァーの深い声は凄まじかった・・・。
浦上天主堂を後にする車の窓を開けて、ずっと手を振ってくれていたバトルに僕らもまた手を振り続けた光景も覚えています。
黒服のギャングみたいな男たちに攫われたバトルを僕が助けに行くという無茶な夢を見たのも事実です。