「サバイバー」と「ニューヨークの少年」

指定生存者:Designated survivor

通常、三権の長と軍の首脳が一堂に会するのは好ましくないとされる。しかし一般教書演説大統領就任時など、他のトップリーダー(副大統領や閣僚など)が1か所に集まる場合がある。そうなると会場に対する核攻撃・事故・テロなどで出席者の多くが死亡あるいは職務執行不能になった場合、大統領職を継承できる人物がいなくなり、政府の活動が不可能になる可能性がある。

そこで政府の継続性を保証することを目的とし、両院の議員各党1人ずつが欠席し、会場から離れた非公開の安全な場所に待機することになっている。

アメリカ大統領選に立候補資格のある閣僚(35歳以上の自然人、14年間以上米国に居住している者)のみが指定生存者として選出される。指名された該当者は、イベント期間中、大統領と同等の安全保障と輸送手段を提供される。また大統領同様、補佐官は核のフットボールを持っている。 (Wikipediaより)

 

その「指定生存者」に指名された住宅都市開発長官トム・カークマン(キーファー・サザーランド)が、議事堂に対するテロ爆発攻撃のため、ある日突然アメリカ大統領になってしまうというところから始まるとんでもない展開のドラマ「サバイバー」にハマってしまい、TSUTAYA通いが続いている。

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国の内外で勃発する策謀、陰謀の連続に四苦八苦するトム・カークマンの姿に「あ~アメリカ大統領なんてなるもんじゃねえな」と心底思うわけで(^^;

 

で、そのシーズン2の17話だったか、長年確執のあった実の弟トレイと和解し(といってもそれも今後どう転ぶかわからないのだが)、交通事故死したトムの最愛の妻アレックスの墓参をする兄弟のシーンがある。

そこに流れるのがサイモン&ガーファンクルの「ニューヨークの少年」なのだ。


"The Only Living Boy in New York" Simon & Garfunkel

アルバム「明日にかける橋」(1970)に収録されたこの曲は、アルバム制作当時に映画出演の仕事に重点を置いていたアート・ガーファンクルに対するポール・サイモンの心情を歌ったものとされている。

 Tom, get your plane right on time.
  トム、飛行機に乗り遅れるな
  I know your part'll go fine.
  大丈夫、仕事はうまくいくさ
  Fly down to Mexico.
  メキシコまで飛んでいきな
  Da-n-da-da-n-da-n-da-da and here I am.
  僕はここにいる
  The only living boy in New York
  ニューヨークにひとりぼっちで住んでいるのさ

S&Gはデビュー当時「トム&ジェリー」というグループ名を使っていて、ガーファンクル=トムだった。

 

大統領としてワシントンで奮闘するトム・カークマン。先立ってしまった妻アレックス。

取り残されたのはトムの方なので詩の意味としては逆かなとも思うのだが、胸にしみるシーンだった。

ヘロヘロになりながらテロに立ち向かうカークマン大統領が早くジャック・バウアーになってドカンドカンやってくれないかとやきもきしながら観ているのだった。

 

ところでシーズン3は観れるのだろうか・・・。