閑話休題、最新の映画を。
いやあ、良かったですねえ!とだけでは言いきれぬ傑作。
役所広司さん演じる三上正夫の圧倒的存在感。
いつキレるかわからない獣のような真っすぐな男が確かにそこにいる。
デリケートなテーマだけに軽はずみなことは言えないが、現代のこの世界が何によって成り立っているのかと重く問いかけられます。
語りすぎない西川美和監督の手腕は見事だなあと。
仲野太賀くんもすごく上手い。13歳からとキャリアは長いけどNHK「ベランダー」での田口トモロヲの息子役がとても印象に残っています。最近の「あのコの夢を見たんです。」も達者だなあと思うのですが、何といっても「いだてん」の小松勝!その第39回「懐かしの満州」は大傑作「いだてん」の中でもとりわけ素晴らしい回で、それは太賀君と森山未來の魂の演技があったからだと思います。
観終わってしばらくは言葉を失ってしまう、すばらしき1本。
ラストにルイ・アームストロングが流れるのかなとちらりと思ったりしましたが、そんな安直なことはなかったですね(^-^;。
2021年これに匹敵する映画を観れるでしょうか。