このチラシは抜群だ。
そしてこの映画も秀逸だ。チラシのセンスの良さは映画に比例するのだ。
実をいうと「ムーミン」をほとんど知らない。
アニメーション等で得られるほんわかしたキャライメージがあるけれど原画を見るとそこはかとなく不気味な雰囲気が漂うのは感じていた。
みっしりと書き込まれた線。黒と白の対比はビアズリーを思わせる。
そのそこはかとない不気味さの理由がこの映画で明確になった。
主演のアルマ・ポウスティが素晴らしい。大胆さと強さと脆さと危うさとが同居したトーベを見事に演じていると思う。
「ムーミン」のほんわかさを期待する方にはいろいろとショッキングな内容かもしれないが、僕はこんな伝記映画を待っていた。と思った。